コトノハ教室

言語聴覚士の経験を活かしてことばの発達や子育て情報について発信をしています。横浜市内でひらがな読み書きや発音、吃音等の個別指導をしています。

応用行動分析(ABA)とは

こんにちはコトノハ教室です。 近年、応用行動分析(以下ABA)という言葉を聞くことが増えてきました。 保育・教育現場だけでなく、上司と部下や顧客との消費者との関係性の中でも使われるなど幅広い場所でABAを用いられています。 発達支援の中でABAアプローチと呼ばれることもありますが、ABAとは本来は学問そのものを指します。 今回はそのような応用行動分析についてお話です。 行動とは 行動と聞くと「動くこと」とイメージすると思います。 行動という言葉は簡単そうに見えて説明すると難しく感じませんか?行動という言葉 ...

数処理・数概念って?数の考え方について

数は様々で使われています。例えば買い物に必要なお金や時間を見るための時計、スマートホンなどの電池残量など。このように当たり前のように存在している数ですが、数は順番を示したり量を示したりなど複数の役割があります。 数の考え方 数というものには以下の4つの考え方があります。 数そのものに対する理解やその数を組み合わせて計算や推論などを組み立てていきます。 数処理 数には数(数詞)、数字、数(具体物)の3つの要素があります。 この3つの要素を一つずつみる必要があります。 3つのうち1つでも欠けると次のステップで ...

言葉を育む声掛け〜言語心理学的手法を用いて

ことばの発達はお母さんのお腹にいる時から始まっています。お腹から出てきた後も様々な刺激を得てことばを学習していきますが、「ことばの数を増やすにはどうしたらいい?」「どうやったら上手にお話しが出来るようになる?」悩まれる方もいるかと思います。 子どもは生活の中で自然とことばを習得していくと言われていますが大人から働きかけが必要不可欠です。今回は子どもと関わる時の大人側が意識する上手な声かけについて紹介します。 言語心理学的手法 子どもに対することばかけのポイントとして言語心理学的手法というものがあります。 ...

吃音ってなに?

吃音ということばをご存知でしょうか。 吃音は知られていそうで、まだまだ世間には浸透できていないのではないでしょうか。世界的にも吃音に悩むことも多いです。 そこで今回は吃音についてお話しをしていきます。 吃音について 吃音は3つの症状で話すことに困難さを生じさせてしまいます。 吃音の原因ははっきりと解明されておらず、幼児期に発症することが多く発症率は5%ほど。 幼児期の吃音は80%が自然治癒されると言われています。 そんな吃音について少しでも知っていただければと思います。 繰り返し(連発) おはよう→おおお ...

現役が伝える言語聴覚士がいる場所や仕事内容

こんにちはコトノハ教室です。みなさん言語聴覚士という名前を聞いたことはありますか? 私が友人と会って「言語聴覚士やっているよ」と言うと「なにそれ?」と聞き返されることがほとんどです。 メディアやSNS等の情報発信が進んでいる現代でも“言語聴覚士”という名前に焦点が当てられることは少なく、まだまだ知名度はありません。 そのため、この記事では少しでも言語聴覚士という職業を知っていただければと思います。 言語聴覚士ってなに? 言語聴覚士は、理学療法士・作業療法士と同じリハビリをしている人です。 リハビリと聞くと ...

プログラミングを始めてみよう

こんにちはコトノハ教室です。 小学校でプログラミング教育が始まったことをみなさんはご存知でしょうか。 プログラミングと聞くと難しく思う方がたくさんいらっしゃるかと思います。 プログラミング教育が始まったからと言って新たに教科として加わったわけでなく、既存の教科の中にプログラミング的な考えを盛り込んでいくという方針となっています。 今回はプログラミング教育についてお話していきます。 プログラミング的な考えというのは プログラミング的な考えではどのような仕組みで物事が成り立っているのか、どのように組み合わせて ...

今の療育・発達支援に専門職は必要なのか

こんにちはコトノハ教室です。 最近タイトルのようなことを考えることが多いです。もちろん療育に専門職はいた方が良いと思います。保護者の方からも「専門職の人にみてもらいたい」と言っていただく機会が増えてきています。 しかし、現在の療育の実態として疑問に残ることが多々あります。その疑問に思う気持ちは中心にお話しをしていきます。 療育の質 昨今の療育は質が問題視されています。そんな中令和3年度に障害福祉サービス等報酬改定により放課後等デイサービス、児童発達支援事業所(センター含む)に新たに専門的支援加算という報酬 ...

選べる人こそ優れた人間

こんにちはコトノハ教室です。 私たちは「今日の服は何を着ようかな」「お昼ご飯は何を食べようかな」と悩み、そして多くの場面で取捨選択をする場面があります。 これは日常場面だけでなく、仕事でも多くの選択に迫られるかと思います。 私の仕事では保育士さんや心理士さんなどたくさんの職種の人たちと連携を図りながら発達支援をしています。 保育士さんや心理士さん等、有資格者が多いです。しかし、有資格者だから優れているという訳ではありません。有資格者でなくても優れた人は数多く存在しています。 何を以て優れた人と言っているの ...

助詞の獲得順位

助詞と聞いてどのようなものを思い浮かべますか? 「(わたしは)は」「〜を」「〜と」などのことばを思い浮かべるが多いのではないでしょうか。 助詞といってもたくさんの種類があり、ことばを繋げて話す文レベルでの発話に必要なものとなります。 文レベルで話始める時期といえば2歳前後でしょうか。知らず知らずと獲得していますが、これらにも細かなステップが存在します。今回はそんなお話です。 助詞の種類 そもそも助詞とはことばの意味を変える性質を持っています。 例えば、助詞の使い方を間違えてしまうと文全体の意味が異なります ...

ことばの発達を促すには集団と個別でのはどちらが良い?

こんにちはコトノハ教室です。 ことばは大人との関わり、子どもとの関わり自然に身につくイメージがあると思います。ことばの発達には集団場面と個別場面ではどちらの方が良い影響を与えるのでしょうか。 集団場面や個別場面ではそれぞれの良さがあります。それぞれについてのことばの発達にどのような良さがあるのでしょうか。 集団場面でのことば 多くの方が集団場面が良いと思われるのではないでしょうか。 集団といえばお友達同士とのやりとりが中心となります。ことばのやりとりは相手がいるからこそ発揮されるものです。 集団でのことば ...