吃音ということばをご存知でしょうか。
吃音は知られていそうで、まだまだ世間には浸透できていないのではないでしょうか。世界的にも吃音に悩むことも多いです。
そこで今回は吃音についてお話しをしていきます。
吃音について
吃音は3つの症状で話すことに困難さを生じさせてしまいます。
吃音の原因ははっきりと解明されておらず、幼児期に発症することが多く発症率は5%ほど。
幼児期の吃音は80%が自然治癒されると言われています。
そんな吃音について少しでも知っていただければと思います。
吃音3症状
①繰り返し(連発)
②引き伸ばし(伸発)
③ブロック(難発)
繰り返し(連発)
おはよう
→おおおおはよう
このように音を繰り返し言ってしまうことです。
吃音として最もよく知られている症状かもしれません。
引き伸ばし(伸発)
おはよう
→おーはよう
音を繰り返すだけでなく、「おー」のように音を引き伸ばして話すことです。
ブロック(難発)
おはよう
→……おはよう
話し始める時にことばが詰まってしまうことです。
症状は個人よって大きく異なりますが、「話さなきゃ」という強い気持ちが逆に緊張してしまうことが多いです。
このブロックはことばが詰まって話せなくなるだけでなく、過度に身体全体に力が入ってしまうこともあります。
吃音アプローチ
吃音アプローチは様々な研究を通しながら進められています。
その中で有名なものとして以下のようなものがあります。
吃音アプローチ
①環境調整法
②流暢性形成法
環境調整法
これは吃音のある子どもの話に対して、直接話を指摘するのでなく保護者など周囲の人たちの対応を変えるというものです。
例えば
周囲の人たちが吃音に対して理解を深める
子どもが話しているときは遮らず、最後まできく。
子どもへの話かけとして、不自然にならない程度にゆっくり話す。 など
子どもにとって話しやすい状況を作ることや、吃ってしまっても安心して話を続けられるような環境を作っていくことが理想です。
流暢性形成法
スムーズに話せるようにことばそのものに対して直接教えていくことを言います。
例えば
お手本となるようなことばを示してあげる
ゆっくりな手の動きを見せながら、その手の動きに合わせるようにことばを出す
話たことを録音して一緒に聴いた後フィードバックする など
環境調整法は話そのものでなく、周りの人に理解など話やすい環境を整えることに対して流暢性形成法は話そのものに対してアプローチをしていくものです。
流暢性形成法のように話そのものにアプローチをした方が良いと考えがちです。
しかし、それは大きな間違いです。
ことばの教室などのようにことばの指導を進める場所であれば良いですが、家庭や学校でも話そのものに対してアプローチをしてしまうと、子どもにとって「上手に話さなきゃ」と強いストレスを抱えてしまいます。
一番大切なことは
ストレスを感じることなく吃ってもいいから会話をするということ。
すなわち
子どもにとって安心してお話しができるということ。
これらを意識して子どもと接してみてください。
そして吃音のことで悩んでいたら、吃音を熟知している先生にご相談ください。