「子どもの言葉を育てるには、何をすればいい?」そんなふうに思ったことはありませんか?
言葉は、毎日の遊びや生活の中で自然と育まれていくもの。
特別な教材や高額な習い事ではなく、親子でのんびり過ごす日々の中には、言葉を伸ばすチャンスがたくさんあります。
noteでも紹介しています。『「遊び」と「生活」で言葉は育つ毎日の関わりが、いちばんのことばの教材』
遊びの中で育つ「ことばの力」
子どもは遊びの中で、自分の気持ちや体験を言葉にしようとします。
たとえば

■「いらっしゃいませ!」「ジュースどうぞ」
→ ごっこ遊びでやりとりの言葉が自然に身につきます。
■「たかーい!」「くずれちゃった!」
→ 積み木やレゴで動きに合わせた言葉が増えます。
■「サラサラ」「ペタペタ」「すくう」「まぜる」
→ 砂遊びや水遊び、粘土あそびで感覚と言葉がつながります。
子ども自身の行動に、大人が言葉を添えるだけで、言葉の世界はぐんぐん広がります。
生活の中にも言葉のチャンスがいっぱい
言葉が育つのは、遊びの時間だけでなく、毎日の「当たり前」の中にこそ、ことばのタネが隠れています。
たとえば、

■着替え → 「シャツ着ようね」「ボタンとめるよ」
■食事中 → 「シャキシャキしてる」「にんじん甘いね」
■お出かけ準備 → 「くつ、履くの上手」「かばん持ってきてくれる?」
動作に合わせた声かけは、「言葉=行動」と結びつき、理解と言語表現の力を育てます。
話させる前に、「聞かせる・共感する」
言葉を学習してほしいと思うがあまり、「なんて言うの?」「これは何?」と質問攻めにしてしまうことはありませんか?
言葉の習得は大人から質問攻めにするのでなく、近くにあるものを見たり聞いたり、肌で感じたり、様々な刺激を受けて成長していきます。
そのために、子どもの興味に寄り添って、「おいしいね」「びっくりしたね」「ピカピカだね」など、共感を言葉にして伝えることが、安心感と語彙を育てる近道になります。

遊びも生活も、共通する3つの関わり方
子どもが夢中のときがチャンス
遊びに熱中しているときは、言葉も入りやすいです。
同じ動きを真似してみたり、そっと言葉を添えることで、「一緒にいる楽しさ」を知ってもらいましょう。
話させようとせず、ペースを見守る
大人側から積極的に子どもに話しかけるのではなく、子どもの様子やしっかりと観察しながら、子どもが話したくなるタイミングを、焦らず待ちましょう。
気持ちに言葉をのせる
「うれしいね」「がんばったね」「こわかった?」などの感情を言葉にすることで、自分の気持ちを表現する力が育ちます。
まとめ~言葉の育ちは、特別な時間より「いつもの時間」
言葉の力は、特別なプログラムではなく、毎日の生活の中でこそ自然に育ちます。
遊びながら、着替えながら、ごはんを食べながら…
その一つひとつの場面で、子どもの「今」に寄り添った言葉をかけてみてください。
「話させる」ではなく、「一緒にことばを感じる」。
この積み重ねが、子どもの語彙や表現をぐっと広げてくれるのではないでしょうか。