言葉の指導の中での内容や保護者または支援者からの質問で多いことについてまとめました。
下記のような表としてまとめてあります。
支援者の指導・回答例の説明の中に関連記事もリンクとして載せてあるため、より詳細を知りたい場合はそちらを閲覧してください。
質問 | 言葉の悩みや質問事項。 |
年齢 | 類似した内容の指導または質問を受けた子どもの年齢 |
考えられること | なぜそのようなことに起きるか。 |
支援者の 指導・回答例 | 実際の指導で行うことや保護者に伝えること。 |
こちらで回答はあくまで私の経験からくる指導、回答となっているため、全ての子どもに当てはまる訳ではないため参考までに。
言葉の数や種類について(語彙数)
質問 | 言葉だけでなく目が合わないことが多いのですがどうしたらいいですか。 |
年齢 | 1歳~5歳 |
考えられること | 相手の興味が乏しく人より物の方に興味が向くため。 |
支援者の 指導例 | ・子どもの興味のあるものを言語化したり働きかけをしましょう。 例)車で遊んでいたら、「ブーブーだね」 ・大人からの働きかけでなく、子どもの見ているものから関わりに入りましょう。(入りすぎは要注意) 例)大人「あそこにワンワンいるよ」子どもがワンワンを見ていなければ効果は薄いです。上記例(インリアル)。 ・大人を頼れるような環境を作る 例)高いところにコップを置き、大人に対して目線やジェスチャー、指差しで語りかけてもらうまで待ちましょう。(ABA) |
質問 | 言葉を部分的に言うことが多いですが、どうしたら正しい言葉がでますか? |
年齢 | 1歳~5歳 |
考えられること | 言葉(音)を全て頭の中に留めることや複数の音を組み合わせて音を出す力が発達途上。 |
支援者の 指導例 | ・言いやすく、音の数が少ない言葉から話す学習を進めましょう 例)いえ、はい ・オノマトペを用いた言葉の促し 例)ワンワン(犬)、ブーブー(車) ・インリアル、言語心理学的手法を用いてやりとりをしましょう。 例)子どもの見ているものを言語化して伝える。 |
文章を使った会話について(構文)
質問 | 単語はポツポツでてるけど、2語文は話さないです。どのような関わりをしたらいいですか? |
年齢 | 2歳~5歳 |
考えられること | 言葉の数が少ない(語彙数)ことや言葉を組み合わせて使う頻度が少ない、わからない。 |
支援者 言葉の指導 | ・名詞だけでなく、形容詞、動詞の学習も進めましょう。 例)りんご、大きい、食べる ・2語文を使った声かけをしていきましょう。 例)ご飯を食べるよ ・マトリックス教材や物を操作しながら2語文を言う学習を進めましょう。 例)ごはんを食べる→ごはんを(おはじきを置く)食べる(おはじきを置く) |
文字学習について
質問 | 同年代に文字を読める子がいるけどひらがな学習を始めた方がいいですか? |
年齢 | 3歳 |
考えられること | 子どもによって興味関心のあるものが異なります。3歳で読める子どもがいるのであれば、その子にとってはとても興味のあるものかもしれません。 |
支援者 言葉の指導 | ・3歳であれば、ひらがなよりも言葉や文章での会話を楽しむことをおすすめします。 ・年長になる学年で音遊びやひらがなに興味がない場合は、文字学習に関連した遊びをするといいかもしれません。 例)音遊び、カルタ、絵カード(ひらがなの書かれている) |
質問 | 年長だけど、ひらがなを読めません。どうしたらいいですか? |
年齢 | 6歳 |
考えられること | 読むことに対しての苦手意識を抱えている。 |
支援者 言葉の指導 | ・ひらがな習得は書けることよりも読めることが大前提です。そのため、書いて学習をするのでなく、読むことや音遊びを通じてひらがな習得を目指していきましょう。 例)りんご→3つの音 のよるに言葉を音の数に分けて考える指導。 ・日常生活で最も関連のある物や出来事のひらがなを一塊でみることもいいです。 例)靴 →“くつ”という文字を実物の近くに置いておく。 |