ひらがなを読み書きする考えについて

ひらがなを読むステップ

ひらがなを読むステップは以下の通りとなっています。

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ひらがなを読む流れ

①文字を見る
書かれてある文字を見つけることから始めます。
この段階では”り”という文字を【ɾi】という音声として結びついていません。
”り”と言う文字の形を認識しています。
②文字を音に変換する(デコーディング)
見た文字を始めて音に変換します。”り”という文字を見て【ɾi】という音声と認識します。
他の文字も同様で”ん”,”ご”という文字を見て【N】,【go】と認識します。
そして3つの音を繋ぎ合わせて【ɾiNgo】という音である事に変換していきます。
※文字を音に変換する事をデコーディングと言います。
③読む(声に出す)
文字を音に変換する作業が終わったらそれを声に出して読みます(音読)。
実際に声に出さず黙読として心の中で文字を読むこともこれに当てはまります。

そしてひらがなを読む過程では文字を音に変換した単語を意味のあるもの認識することで学習効率が大幅に上がります。

例えば”りんご”の文字を見たら赤い丸の果物であることをイメージします。

逆に”てひち”の文字を見てもイメージするものはありませんが、意味ないことばでも読むことは可能です。


ではここで少し考えてみましょう。

”りんご”or”てひち”という文字を3秒間見た時どちらを覚えているでしょうか。


おそらく”りんご”という文字を先に思い出すのではないでしょうか。

この理由は文字と音、意味が全て結びついているからです。

話言葉だけでなく文字もどのような意味があるか理解した方が記憶に定着していきます。

これは生涯を通して重要なことです。

例えば就学後の国語では文章読解が始まりますが、これは文字で書かれた文章を読み、その意味を理解しなければなりません。

文字学習に苦手意識がある子どもは、文字を音に変換、変換した音を意味のあるものと捉える苦手さを抱えています。

単語では読めるけれど文章になると読むことが出来ないという場合も多いです。

これは文章になると文字を音に変換するという作業が増えてしまい子どもに負荷が掛かりすぎてしまう事が原因として挙げられます。

ひらがなを書くステップ

らがなを読めるようになったら書く学習へと進めていきます。その「ひらがなを書く」というステップ下記のようになっています。

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ひらがなを書く流れ

聞く・見る
→「りんご」という言葉を聞いたり文字を見ることから始まります。
音を文字にする
→「りんご」という言葉を音に変換するとともにその言葉(果物のりんご)をイメージします。
形を思い出す
→音に変換した文字(ひらがな)を形として思い出します。
書く
→思い出した文字を書いて文字として表現していきます。


私たちが新たな文字を書くときはまずは見本を見ながら一画ずつ丁寧に書いている場面を想像して下さい。

初見の漢字を一回だけで見ながら書いただけで文字を覚えられる人がどれくらいいるでしょうか。

ほとんどの人が見本を見ないで書けるようになるまで練習をすると思います。

この手本を見ない=形を思い出す

形を思い出すという流れがあるからこそ、私たちは自分の意思で文字を書くことができるのです。

ひらがな練習と言えば、なぞり書きをすることが多いですがそれだけでは不十分です。

なぞり書き→見ながら書く→見ないで書く(形を思い出す)。このように進めなければなりません。

以上の流れがひらがなを書くという流れとなります。

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