特性ということばは医療福祉教育以外でも当たり前のように使われるだけでなく、ゲームの中でもキャラクターの能力を特性として示すことも多いのではないでしょうか。
もしかしたら「この人は特性が〜」のよう言われた経験のある人がいるかもしません。
そこで今回は「特性ってなに?」「特性があるからどうなの?」などの疑問について考えていきます。
特性ってどういう意味?
特性っていう言葉をインターネットなどで調べてみると
そのものだけが持つ性質。特有のすぐれた性質。特質。
Webio辞書 https://www.weblio.jp/content/%E7%89%B9%E6%80%A7
このように意味でした。他のページにおいても似たような意味が載っているかと思います。
発達支援の仕事をしていると発達がゆっくりな子どもに対してよく「特性が〜」と言われること多いですが、特性というの特定の人物だけが有しているのではなく、全ての人が有しているものです。
よく言われる特性ってどういうもの?
本来の特性という意味とはかけ離れてしまうかもしれませんが、積極的、消極的、神経質、大雑把などのことばもそれぞれが有している能力かと思います。
いわゆる性格と呼ばれるものもこれと似ているかもしれません。
面接試験などで自己PRする場面があるかと思いますが、長所と短所も特性に近い存在であることや長所(もしくは短所)は裏返すと短所(もしくは長所)にもなるため、「この性格(特性)がいい」と言えるものではありません。
アセスメントツール発達支援の要支援度評価尺度(MSPA)
発達支援における特性についても様々な表現を用いられること多いですが、MSPA(エムスパ)というアセスメントツールがあります。
MSPAは2016年4月1日より保険適用となっており、特性のアセスメントと言えばMSPAと言われることが増えてきているのではないでしょうか。
MSPAは特性を14個に分けてレーダーチャートで視覚的に示せるようになっています。
特性って具体的にどんなものがある?
MSPAでは自閉症スペクトラムやADHD、学習障害などの特性を項目として当てはめています。
例えばこだわり、対人関係、不注意、衝動性、読み書きなどが特性として表現されています。
特性というのは誰もが有しているものですが、こだわりや対人関係などの困り感が強いと日常生活で配慮が必要になることが多いです。
MSPA以外の特性としてビッグファイブ理論(特性5因子論)と言われるものもあります。
これら5つの特性についてどれだけ当てはまるかによってそれぞれのもっている特性を知ることもできます。
まとめ
特性というものは誰もが持っているもので、世界的に特性というものは◯であるという様に完璧に指定されているわけではありません。
そのため、上で挙げた話に対しても特性とは当てはまらないと言う人もいるかもしれません。
しかしMSPAは医療機関で受けることが可能なため(診療報酬算定可能)、医学的に特性という言葉はMSPAの項目にあるものが特性という現れなのかもしれませんね。