「チェックリスト作成が作業的になってしまう」「欠点探しになりがち」…
そんな現場の悩みを解決するために作成しました。
こどもの「強み」から書き始める仕掛けで、前向きなアセスメントができます。
直感的なデザインでありながら、ガイドラインが求める「5領域」や「合理的配慮」の視点も自然とカバーできます。
今すぐに使える実用的なフォーマットです。
アセスメントシート【無料ダウンロード】
なぜ今、「アセスメント」の見直しが必要なのか?
放課後等デイサービスや児童発達支援の質の確保において、アセスメントは支援の出発点となる最も重要なプロセスです。
ガイドラインが求める「総合的な支援」
令和6年7月のガイドライン改訂では、こどもの発達段階や障害特性に応じた「オーダーメイドの支援」が強調されています 。
従来のように特定の領域(例えば学習支援や運動療育のみ)に偏った支援ではなく、生活全般を見渡した包括的なアセスメントを行い、「本人支援の5領域」すべてを網羅した支援計画を作成することが求められています。
「できないこと探し」からの脱却
これまでのアセスメントは、発達検査の数値や「何ができないか」という課題(欠点)の発見に重点が置かれがちでした。
しかし、ガイドラインではこどもの「得意なこと」や「可能性」に着目し、それを広げる支援が明記されています 。
アセスメントは「課題を見つける場」から、「こどもの物語(ナラティブ)を理解し、強みを発見する場」へと進化する必要があります。
アセスメントで網羅すべき「本人支援の5領域」とは
個別支援計画を作成する際、必ずアセスメントを行わなければならないのが以下の「5領域」です 。これらは独立しているのではなく、相互に関連しあっています。

健康・生活
睡眠、食事、排泄といった基本的生活習慣や、健康状態の維持に関する領域です 。
■アセスメントの視点
生活リズムは整っているか? 医療的ケアは必要か? 自分で身の回りのことができるか?
運動・感覚
姿勢保持、移動能力、手先の操作、そして感覚(視覚・聴覚・触覚など)の特性に関する領域です 。
■アセスメントの視点
体の動かし方に不器用さはないか? 音や光に対する過敏さ(または鈍感さ)が生活のバリアになっていないか?
認知・行動
情報の受け取り方や処理の仕方、こだわり、行動の調整に関する領域です 。
■アセスメントの視点
視覚優位か聴覚優位か? 空間認知や数の理解はどうか? パニックになった時の切り替え方は?
言語・コミュニケーション
意思の伝達、言語の理解、読み書き、コミュニケーション手段に関する領域です 。
■アセスメントの視点
言葉以外の手段(指差し、絵カード、ICT機器)を活用できているか? 人との相互作用を楽しめているか?
人間関係・社会性
愛着形成、他者との関わり、集団参加、自己理解に関する領域です 。
■アセスメントの視点
安心できる大人はいるか? 集団のルールを理解しているか? 自分の得意・苦手を肯定的に捉えられているか?
「本人」だけじゃない!家族と地域を含めた包括的視点
質の高いアセスメントを行うためには、こども本人を見るだけでは不十分です。
ガイドラインでは、以下の3つの視点も同時に評価・支援することを求めています。

家族支援(インフォーマル・アセスメントの重要性)
こどもの育ちの基盤は家庭にあります。保護者がこどもの特性をどう理解しているか、きょうだい児への支援は必要か、保護者自身のレスパイト(休息)は足りているかなどを把握する必要があります 。
■ポイント
保護者の「困りごと」だけでなく「願い」や「将来の展望」を聴き取ることが重要です。
移行支援(将来を見据えた視点)
学齢期以降の進路(進学・就労)や、放課後児童クラブとの併行利用など、次のライフステージへの移行を見据えた視点です 。
■ポイント
「将来、地域でどう暮らしていきたいか」という長期目標から逆算して、今必要なスキルを分析します。
地域支援・地域連携
学校、医療機関、相談支援事業所など、関係機関との連携状況を確認します 。
■ポイント
支援が「点」ではなく「面」でつながるよう、情報の共有方法や役割分担を明確にします。
現場で使えるアセスメントの工夫:記述式と視覚化
従来のチェックリスト方式(〇×をつけるだけ)では、こどもの微妙な変化や「支援があればできること(ストレングス)」が見えにくくなります。
そこで推奨するのが、記述式で、かつ視覚的に分かりやすい上記のようなアセスメントシートです。
「合理的配慮」を具体化する
単に「集団行動が苦手」とするのではなく、「どのような環境調整(合理的配慮)があれば参加できるか」という視点で記述します 。
例「集団参加不可」→「事前にスケジュールを視覚提示し、クールダウンできる場所を確保すれば、10分間は活動に参加できる」
こどもの声を聴く(アドボカシー)
アセスメントは支援者が一方的に行うものではありません。
こども自身の「やりたい」「嫌だ」という意見表明を尊重し、それを計画に反映させるプロセスが必要です 。
5. PDCAサイクルを回すためのモニタリング
アセスメントは一度作成して終わりではありません。
作成した「個別支援計画」に基づき支援を行い、定期的にモニタリング(実施状況の把握)を行う必要があります 。
■Plan(計画)
アセスメントに基づき、5領域を網羅した目標を設定。
■Do(実行)
支援の実践。
■Check(評価)
モニタリング。目標は適切だったか? 支援内容は合っていたか?
■Action(改善)
計画の見直し。
このサイクルを回す際、常に立ち返るべきなのが、最初の「アセスメントシート」です。
ここがブレてしまうと、支援全体の一貫性が失われてしまいます。
まとめ
児童発達支援や放課後等デイサービスにおけるアセスメントは、行政提出のための書類作成ではありません。
こどもが自分らしく、地域で幸せに生きていくための「羅針盤」を作る作業です。
令和6年のガイドライン改訂を機に、従来のチェックリストを見直し、「5領域のバランス」「強みへの着目」「家族・地域との連携」を一枚の地図のように可視化できる、新しいアセスメントの形を取り入れてみてはいかがでしょうか。
