こんにちはコトノハ教室です。
みなさん検査は受けたことはありますか。
検査といっても血液検査やレントゲン検査など数えきれないものが多数存在しています。
このように考えてみると全員の人が検査を受けたことがあるかと思います。
大人になってから受けるもの、子どもの内に受けるもの様々あります。
今回ここでお話する検査は発達検査や知能検査などに焦点を当てていきます。
私自身も発達検査や知能検査を扱ったこともありますし、実際に受けたこともあります。
みなさんは検査について扱ったり受けたことはあるでしょうか。
どのような検査がある?
発達検査や知能検査としてはほく使用されるものは主に3つあります。
発達検査として使われるものとして
新版K式発達検査という検査があります。
新版K式発達検査2020
【姿勢・運動】【認知・適応】【言語・社会】という3つの領域を見ることができます。
対象年齢は0歳から成人まで幅広い人が対象となります。
知能検査としては
田中ビネー知能検査Ⅴ、WISC-Ⅴという検査があります。
田中ビネー知能検査Ⅴ
結晶性知能(一般知識)や流動性知能(考える力)など
対象年齢は2歳〜大人
WISC-Ⅴ
【言語理解指標】【視空間指標】【流動性推理指標】【ワーキングメモリー指標】【処理速度指標】
対象年齢5歳〜16歳
小学生以上の子どもに対してはWISC-Ⅴを使用することが多いですが、子どもの発達段階に合わせて新版k式発達検査2020や田中ビネー知能検査Ⅴも使用することもあります。
医療機関や教育期間、福祉期間などによって使用する検査は異なります。さらに言うと自治体や事業所によって使用する検査は異なっています。
4歳以降のことばの発達はこちら
どうして発達検査をするの?
何らかな手続き等で検査が必要となる場合もあるかと思いますが、そもそも検査は手続きをするだけのものではありません。
本来の目的は子どもの指導の方向性を決めるためと私は考えています。
検査をしなくても子どもの行動観察などでの子どもの支援を考えることも可能です。
しかし行動観察だと職員の主観によって評価が異なるのでないかと懸念します。
(観察ポイントとして全ての項目に対して統一すれば主観ではなくなるかもしれませんが)
主観の反対のことばとして客観的ということばがあります。
この主観(的)と客観的というものははっきりと区別をしなければなりません。
これは子どもや大人関係なく全ての人に共通することですが、
物事の捉え方は個人によって異なります。
主観的と客観的の意味は下記の通りです。
主観的=自分の意見。
客観的=データをもとに誰が見ても同じ意見
主観だけを頼りにしてしまうと、「昨日は◯と言われたけど、今日は△と言われた」など矛盾が生じてしまいます。
病院でもお医者さんから何も検査せずに「コレステロール値が高いですね」と主観的に言われるより、血液検査をもとに「コレステロール値が高いですね」と客観的にデータに基づいて言われた方が誰もが納得するかと思います。
このように実際に検査をして数値で見ることによって正確な結果が得られるかと思います。
発達検査や知能検査は実施手順が決まっています。
つまりどの検査者が実施しても同じような結果が出るようになっています。
(その日の子どもの体調や場所などによって結果が異なることはあります)
これらの検査を受けることによって得意不得意を知ることや過去の検査結果と比較することも可能となります。
発達検査をする時の注意点
検査は今の子どもの能力を示すことができるものです。
子どもの本来の能力を見つけていく。
検査をしていくと家庭ではできるのに検査場面では出来ないということが多々あります。
実際の検査場面では慣れない環境、慣れない人(検査者)と一緒に取り組むため、これらも家庭との違いとして結果として現れてしまうかもしれません。
そのため、検査での結果、家庭でしかできなかったこと等の発見があります。
もしそのような事になったら通園・通学先はどうか等の情報も入手して子どもの成長の手立てを見つけてください。
数値としての結果だけを鵜呑みにしてはいけません。「検査で何を知りたいか」によって検査する意味が異なります。
将来的な子どもの指導の方向性を決める一つの手段として発達検査や知能検査もあるということをお伝えしたいです。
デメリットとして
検査を取ることによって数字としてはっきりと示されてしまいます。
そのため、発達の遅れが明確となるため結果を受け入れることが難しい場合がある。
そして子どもにとって難しい問題が出題されるため、子ども自身に負荷がかかってしまうことがある。
このようなデメリットも十分あり得ることです。
私自身は支援を始める前は発達検査や知能検査を勧めることが多いです。
理由として
発達段階を明確化することと、以前検査した時からどれくらい結果が変わっているのか指標として捉えたいからです。
もし結果が以前と同様(変化なし)であれば、指導方針を見直しを考えていきます。
客観的なデータによって関係機関とも連携が可能です。
それによって一貫した指導が可能となるため評価することを勧めています。
今回は検査を中心にお話をしてきましたが、一番は子どものより良い指導に結び付けるということ。
それによって伸び伸びと成長できるように環境を整えてあげることが最も大切なことではないでしょうか。
そのための一つの手段としての検査のお話でした。