こんにちはコトノハ教室です。
真似してことばを育てるお話しの続きです。
前記事では真似がジェスチャーや口の動きを真似してもらうことに焦点を当ててきました。
ジェスチャーや口を動かしてもらっている時に、子どもからのことばがあることもあります。
それはジェスチャーをしながら大人が子どもに声掛けに耳を傾けて音を真似しているからです。
ジェスチャーなどを通じて真似をすることが増えてきたら音を真似してもらう練習を進めていきましょう。
真似して言ってもらおう!まずは一音(一文字)ずつから
ジェスチャーの真似ができるようになってきたら、実際に声を真似してもらう練習に進めていきましょう。
ま行やぱ行で出来ていることばは子どもにとって発音しやすいと言われています。
ですが必ずしも全員がすぐに真似することが出来るわけではありません。
その場合は、まずは一つの音から始めてみることも一つの手段です。
真似しやすい音として
「あ」「い」「う」という音が真似しやすいです。
なぜ真似しやすいのかと言うと「あ」「い」「う」という音は口の形がはっきりとしているからです。
「あ」「い」「う」のような音は口元を見てもわかりやすい音です。
そのため、口の形を手掛かりにして音へと結びつけることが出来ます。
1文字ずつ真似してもらうときは
音を伸ばして聞く取りやすくしていきましょう。
「あ」ではなく「あー」と音を伸ばして見本を示していきます。
「あ」と短めに言ってしまうと口の動きや音がすぐに途切れて子どもにとってわかりにくく感じてしまうの注意してください。
真似して言ってもらおう!まずは一音が出来たら二音以上に!
一音ずつ真似できるようになってきたら二つ以上の音を組み合わせて真似してもらいましょう
たとえば
「あーうー」 のような感じで組み合わせていきます。
二音以上の音を真似してもらうときは、一音で必ず言える音から始めていきましょう。
一音で言えない音を使ってしまうと真似ができず自己肯定感が低くなってしまうことがあるので、まずは二音以上言える音から始めましょう。
音の組み合わせはランダムに
「あーいー」のような組み合わせをひたすら練習してしまうとパターンで覚えてしまうため他の組み合わせになると真似ができなくなる可能性が出てきます。
そのため「いーあー」や「うーあー」など様々なパターンを入れながら取り組んでみてください。
これが出来るようになってくると母音(あ行)以外にも子音(特にま行)が言えるようになってきていることがあります。
言える音が増え始めたら、言える音の組み合わせで練習していきましょう。
子どもにとって言いやすいことば
ここで子どもにとって言いやすいことばを紹介します。
子どもの初めてのことばとして多いのが「まま」「ぱぱ」ということば。
身近にお母さん・お父さんがいるということもありますが、この二つの音の共通点は【唇を使った音】【音の繰り返し】といった共通点があります。
とくに
音の繰り返し
【音を繰り返すことば】は言いやすいだけでなく、子どもにとって聞き取りやすいことばです。
子どもに使うことばとして幼児語ということばをよく耳にするかと思います。
幼児語といえば「靴」→「くっく」、「片付け」→「ないない」などのことばがあると思います。
これらのことばをみると同じ種類の音を繰り返していることがわかると思います。
子どもに使う幼児語は実は子どもにとって言いやすく聞き取りやすいことばというわけなのです。
幼児語の他にオノマトペと言われることばがあります。
オノマトペは擬音語といわれることが多く、動物の鳴き声なんかもこれに含まれます。犬→「ワンワン」。
動物の鳴き声以外には 雷→「ゴロゴロ」。笑顔→「ニコニコ」など。このオノマトペということばも幼児語と一緒で子どもにとって言いやすく聞き取りやすいことばなのです。
意味のあることばを真似してもらう時は、この幼児語やオノマトペのことばを使ってみると良いかもしれませんね。
まとめ
前記事の動きの真似に続き、今回は実際に声に出して真似することについてお話をしてきました。
ことばの真似をすると聞くと、「りんご」などのように物の名前を真似すると思うかもしれませんが、ここでのお話は1音〜の真似からの話をしていきました。
ことばを音を無数に組み合わせて出来上がっていきます。
組み合わせの数だけことばがあるため、一文字の練習だけでなく言える音が増えてきたら2音以上の音を組み合わせましょう。