指差しはことばを話し出す少し前から見られます。
例えば何かを見つけた時、物を取ってほしい時など指差しは相手に自分の気持ちを伝える大事なツールです。
この指差しはコミュニケーション能力を育むには欠かせないポイントです。
そして指差しにはいくつかの種類に分かれます。
そんな指差しについてのあまり知られていない大事なステップについてお話をします。
指差しの大事なステップ
子どもの発達は大人の存在が必要不可欠です。
子どもが泣いて大人に訴えたり、子どもが音のなるおもちゃで遊んでいるなど生活の中では子どもだけという世界はありえません(子どもの周りに人や物がない状況)。
子ども⇆もの、子ども⇆大人 の関係を 二項関係と言います。
これが段々と子どもはものに注意を向けつつ大人に誘いかけることが出てきます(もしくは大人がものに注意を向けつつ子どもに誘いかける)。
これを三項関係と言います。
それぞれ図に示すと以下のような感じでしょうか。
三項関係で誘いかける方法として指差しが大半です。
例えば子ども⇆大人のやりとりをしていた場合、大人がものを指差することで子どもも一緒にものを見ることが出来ます。
9ヶ月頃になるとこの三項関係が成立します。
指差しのステップとして
①大人が指差した方をみる(9ヶ月頃)
→これが三項関係と同時期に出来るようになります。
②子どもがものを見て指差しする(1歳前頃)
③子どもの取って欲しいものを指差しする(1歳〜)
④子どもが指差しをした後大人に振り向くなど気づいてもらうような動きがでる(1歳6ヶ月前)
⑤「〜はどこかな」の問いに指差しで答える(1歳6ヶ月〜)
このようなステップに分かれています。
1歳前後のことばの発達に必要不可欠(ことばの発達【0歳・1歳・2歳・3歳】)
指差しを促す方法
指差しは相手に伝える方法として現れていきます。
すなわち“相手に伝える”という意欲を育てる必要があります。
さらに掘り下げると相手の存在を意識してもらうということも大切です。
指差しを促す方法として“指差しを見せてあげる”という方法もあります。
物の名前を教えるときに指をさしながら「◯だね」と伝えてあげても良いです。
そして”指差しを見せてあげる“だけでなく、子どもと一緒に遊ぶという機会を増やすということも大切です。
“一緒に遊ぶ”ということは関わりをもつということ。
関わりをもつことによって相手の存在を意識する頻度が上がります。
相手の存在を意識して関わりを増やしていくと、“相手に伝える”指差しという方法を身につけていくことが出来るかもしれません
まとめ
そのため子どもとの関わりの中で現状どの段階なのか見極めるということが大事なことです。
例えば、②ものを見て指差しが出来るという段階であれば次のステップは③取って欲しいものを指さすというものです。
子どもからの指差しに対してその物を取って子どもに渡してあげることで「指差したら取ってくれた」ということを学習出来るかもしれません。
ことばも同様ですが「〜したら〜してくれる」という意識付けることによってコミュニケーションの意味を見出してくれるかもしれませんね。
指差しやことばは全て人とのコミュニケーションを育むためのものです。
ことばも大事ですが、まずは指差しから少しずつ。
子どもからの発信を楽しみつつコミュニケーションを楽しんでいきましょう。