発達に合った絵本の読み方

絵本を読んであげたい子どもに合わせた絵本を選ぶことで、より興味を持ちやすくなったり理解が深まります。
ではそれぞれの絵本はどのように読んであげることがいいのでしょうか。

初めに述べておきますが、きっとこれには正解はありません。

絵本を通して身近な大人とコミュニケーションをとることが絵本を好きになる近道だと思います。
今回はそのような絵本の読み方についてお話します。

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①絵が主となる絵本(おすすめ年齢0〜2歳)

0〜2歳の子どもは「ことば」を獲得する時期です。

これらの絵本は「ことば(単語)」を伝えていく役割を大きく担っていることが多いので、一つ一つのページを子どものペースに合わせて読んでいくのがいいと思います。

例えば犬のイラストがあって「いぬが わんわん ないているよ」と書いてあるとします。

そうしたら、子どもの表情を見ながら「(いぬ)わんわん だね」と言ったり「わんわん って泣くんだって」と言ってみたり。

文章をそのまま読まずに、イラストに合わせた会話を楽しんでみてください。

そのうち、子ども自身が「わんわん!」と言ってきたりお気に入りのページを見つけ出すと思います。

まだことばが話せない子どもは目線や手振りで「読んでほしい」と伝えてきます。

そんな子どもからの合図を大切に絵本の時間を楽しんでみてください。

②繰り返しのある表現が多い絵本(おすすめ年齢1歳半〜3歳)

①でご紹介した絵本を通して子どもが絵本に興味を持ち出したら、次の段階です。絵本を通して子どもと一緒に「ストーリー」を楽しんでいきましょう。

ことばを話し出しているのであれば、子どもが発音しやすいフレーズを探しましょう。例えば”だるまさんシリーズ“「だーるーまーさーんーがー 〇〇」といったフレーズが繰り返される絵本ですが、〇〇の部分「どてっ/ぷしゅー/にこっ など」は動作がついているので一緒に真似しやすいです。

大人も“絵本を読む”といったことに囚われず、絵本の内容(ストーリー)をベースに表現遊びを楽しむといったイメージだと分かりやすいでしょうか。何度も身体を動かしながら絵本の内容(ストーリー)を一緒に表現することで、ことばだけでなく、次の展開を予想し楽しむといった絵本の内容(ストーリー)を理解するスタート地点に立てるのです。

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③物語のある絵本(おすすめ年齢2〜5、6歳)

繰り返し表現が楽しめるようになってきたら、いよいよ大人のイメージする“絵本”を楽しむといった本題に入ってきます。①や②の段階を大切に積むことで、絵本の特徴である絵を見て内容を想像したり、最後まで物語の展開を予想しながら楽しむといったことができるようになります。
発達に合った絵本の選び方」でも述べましたが、2、3歳の子どもには物語が分かりやすく短いものがおすすめです。文章を読みながらも子どもの反応に合わせてアレンジを加えてもいいと思います。中には「〇〇はどうしちゃったんだろう…?」「〇〇はどこにいった…。。?」などと物語の途中で子どもに問うような文章が書いてあるものもあります。このように物語のある絵本に慣れていない子どもや集中が途切れやすい子どもには、途中で内容に関する質問を問いかけゆっくりと内容を進めていくとどこまで理解できているかが分かります。
また、絵本によっては難しい表現で書かれていることもあるため、読む側が一度内容を理解しておくと子どもに合わせた「ことば」に置き換えることもできますね。

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絵本を読む上で大切なこと

どの段階でも、絵本を読む上で大切なことがあります。

それは“”です。

絵本の文章を読むときも、自分でアレンジするときも“間”を意識してみてください。
有名な『おおきなかぶ』で例えてみましょう。

おじいさんが、かぶの たねを まきました。
「あまい あまい かぶになれ、
大きな、大きな かぶに なれ。」
あまい あまい 大きな 大きな かぶに なりました。


おじいさんは、かぶを ぬこうと しました。
「うんとこしょ。どっこいしょ」
けれども かぶは ぬけません。

『おおきなかぶ』

このようにだいたいの絵本は文章に“間”があります。
まずはじめはこの“間”を参考にしてみてください。

だんだんと余裕ができてきたら次は“時間の間”を作ります。
「大きな、大きな かぶに なれ」と「〜かぶに なりました」の間には時間がありますよね。この時間を“間”としてあけるのです。

“間”をあけている間は子どもの反応を見ます。
1、2秒で構いません。

大人も長い文章をつらつら話されると聞き取りづらいですよね。
そんなイメージです。

また、読む環境も大切になってきます。
例えばテレビは消えているか。子どもの読みたいタイミングであるか。など。
子どもが集中できる環境を整えてあげましょう。
そして、低年齢であれば膝の上で触れ合いながら読んでみたり、年齢が上がるにつれて横に座って読むなど読み手の場所も工夫が必要です。

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まとめ

子どもに絵本を好きになってもらいたい、絵本を読んでもいまいち興味が見られない。

そんなときはぜひ上記のポイントを意識してみてください。

発達に合わせた絵本の選び方」ではおすすめ年齢が高かった物でも読み方を工夫すれば小さい子どもにも読むことができます。

また逆に、赤ちゃんを対象としたイラストがメインの絵本でも想像力がついていれば一緒に物語を作るなどして楽しむことができるのです。

“絵本を読む”という経験は親になって初めてする人がほとんどだと思います。
はじめはぎこちなくなってしまっても、だんだんと自分(読み手)や子どもに合った読み方が分かってくるはずです。
(次の表現が好きそうだから大袈裟にやってみよう)
(飽きはじめているから少し省略しよう)
(この表現が好きだから次はこんな絵本を読んでみよう)
などなど。

ぜひ、たくさんの絵本を通して子どもとのコミュニケーションの時間を豊かなものにしてみてください。

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