言葉の理解力は話す前段階として重要なことは度々お話ししてきました。
言葉の理解力はA.見てわかること、B.聞いてわかること があります。
今回はA.見てわかることに焦点を当ててお話しします。
見てわかることってどのようなこと?
①ものを見て何をするのかわかる
②動きを見て何を示すのかわかる
今回はこの2つにさらに分けました。
①ものを見て何をするのかわかる
私たちの周りには無数のもので溢れています。
部屋の中を見ると、椅子や机、テレビなどの家具。
キッチンには食器や食べ物など家の中を眺めただけでこのようにたくさんあります。
これらの物が何を目的としているのかわかる必要があります。
食べるという動きは口に運ぶというもの
靴であれば足に運ぶもの(履く)
椅子は座るもの
クレヨンは描くもの
このように使用用途を理解することで日常生活を過ごしています。
これらの使用用途は決して口頭で説明する必要はなく、実際に物を使いながら見ていくことが出来ます。
②動きを見て何を示すのかわかる
赤ちゃんのコミュニケーションを想像するとわかりやすいかもしれません。
赤ちゃんはママやパパの動きを必死に目で追いかけます。始めは追視だけだったものが、顔や体を動かしたり。さらに運動機能の発達でママやパパへ近づき安心感を得ようとします。次第に「笑ってくれる」「おもちゃをとってくれる」「おむつを替えてくれる」のように理解が進んでいきます。
このような理解が進むとママやパパの仕草一つ一つに意味があることを学習していきます。それが指差しだったらジェスチャーだったりします。
私たちは無意識の内に視覚的に物事を捉えることが多いです。それは子どもたちも同様です。
ママやパパから手を差し伸べられたら自分の手やおもちゃを置いてみたり。
人の動きそのものに対して意味を見出します。
ジェスチャー理解ってどのようなもの?!
ものの使用用途や人の動きの意味を見出せるようになるとジェスチャーでものを示すことについて理解できるようになってきます。
ジェスチャーの具体例は以下のようなもの。
コップ(or飲む)⇄手を口元に持っていく
歯ブラシ(or歯磨き)⇄手を歯に持っていく
電話(or電話する)⇄手を耳に当てる
物の名前(名詞)と使用用途の動き(動詞)の区別はは難しいですが、ジェスチャーだけで関連する状況を把握することが出来ます。
ママやパパ側がジェスチャーをしたらそれに類する物を渡す(or動きをする)ことが出来たらジェスチャー理解が出来ているという判断になります。
家庭では一対一でしっかり勉強というより、声掛け+ジェスチャーも交えながらコミュニケーションの一つとして使ってください。
例えば子どもにコップを渡して欲しい場面の時は飲むジェスチャーをしながら声掛けをしてみましょう。
どのジェスチャーしたらよいか悩んだ時は指差し+声掛けでコミュニケーションしてみましょう。
言葉がわかる(理解)ということは話すことに繋がっていくため言葉の獲得には欠かせません。
今回は見てわかることについてお話しました。言葉の理解力はこれだけではありませんが、少しでも見てわかることの大切さを知っていただけたらと思います。